今回は筋肥大に効果的な重量、rep設定に関してご紹介していきます。
様々な考え、方法がありますがショーエンフェルト博士はどのように結論付けたのか、こちらの記事で書いていきます。
前回の記事もぜひご覧ください。

筋肥大に適した重量、RM設定
高重量低rep〜低重量高repの範囲という意味合いで考えた場合、
本書では筋肥大は全てのローディングゾーンで可能という見解を示しています。
低重量高repの場合、代謝ストレス(科学的刺激)に重きが置かれ、筋持久力を向上させます。
他方、高重量低repでは、物理的刺激により、神経系の適合を促し高重量を挙げる能力を促します。
これは異なる筋繊維の、それぞれの特徴的な反応によるもので、
低重量ではType 1筋繊維を多く含む部分の筋肥大を促し、
高重量ではType 2筋繊維を多く含む部分の筋肥大を促します。
そのため、トレーニングの目的が筋肥大のみで、高重量を扱うということを念頭に置かないのであれば、
1〜20+のrep範囲で行うことで全ての筋繊維の発達を狙っていくことが望ましいです。
こちらを見ると、最近日本で第一人者の立場にある、山本義徳先生が推奨する、マンデルブロトレーニングで、
同一部位のトレーニングを毎回、高重量、中重量、低重量と変化させる方法は、刺激を毎回変え慣れを防ぐという点と、全ての筋繊維を満遍なく刺激できるという点で優れていると言えるのではないでしょうか。
おすすめの重量、RM設定
RMとは
念の為、ご存知ないかたのために、
RMとは repetition maximumのことで、ある決まった重さに対して何回反復して挙上できるかということです。
例えば、1回ギリギリ挙げられる負荷を1RM、5回ギリギリ挙げられる負荷を5RMというように表します。
しかながら、本書では、このように幅広いrep範囲でのトレーニングが望ましいとしつつも、ある範囲に絞ることにもメリットがあるとしています。
中重量・中rep
おすすめはこちら、
中間的な範囲で6〜12RM
この範囲でのトレーニングを意識することで、
物理的刺激と科学的刺激の両面のメリットを高いレベルで受けやすく、
異なる2つの筋繊維に十分な刺激を与えることができるとのことです。
筋肥大を狙いつつ、挙上重量を伸ばしていくという点においても、メリットがありそうです。
高重量・低rep
筋肥大という観点ではなく、重量を伸ばしていきたいということに絞るのであれば、
1〜5RMの範囲で行う高重量低repに重きをおいたほうが良さそうです。
低重量・高rep
一方で、筋肥大かつ重量を伸ばしていくという点で、最も不向きなのは低重量高repでのトレーニングになります。
特に、1RMの約70%以下の重量となると、挙上重量を伸ばしていくという点においては、効果はかなり薄くなってしまうようです。
本日のまとめ
- 筋肥大という観点であれば、1〜20+のrep範囲が有効
- おすすめは中間的な範囲で6〜12RM
今回はトレーニングにおいて、適した重量、RM設定という視点で見ていきましたが、
本書では、他にも、
- 1度のトレーニングでの効果的な総ボリューム
- 同一部位での、効果的な種目の選択
- セット間での、最適なインターバル
などなど、興味深い点にも触れています。
参考書籍