トレーニーがサプリメントを摂取する際に重要視している点は、やはり筋肥大、パフォーマンス向上といった部分ではないでしょうか?
それには僕も同意します。
しかし、免疫機能など健康状態を維持するということも非常に重要だと、個人的には感じています。
なんせ、体調を崩してしまうことでトレーニングができなくなってしまっては元も子もない話じゃないですか。
そういった点において、効果を感じているサプリはビタミン系など他にもありますが、グルタミンもかなり優秀だと思っています。
体調を崩しやすいかたなどはぜひ参考にしてみてください。
主にこちらのメタ分析から紹介していきます。
グルタミンとは
グルタミンは体内にもっとも多く存在するアミノ酸で、ストレスがあるときに必要量が急増する「条件下必須アミノ酸」です。
詳細は後述しますが、免疫細胞や消化管の粘膜細胞の主なエネルギー源でもあります。
血漿中のアミノ酸の約20%、また筋細胞内の遊離アミノ酸の60%以上をグルタミンが占めており、僕らにとっては普遍的な存在のアミノ酸なのです。
グルタミンの効果
筋肥大効果はない
まず初めに、お伝えしておかないといけない点は、残念ながらグルタミンに筋肥大を促進する効果やトレーニングパフォーマンス向上のエビデンスはないということです。
筋肥大に効果があるなどの記載をたまに目にしますが、ISSNのメタ分析ではそのような事実はないとしています。


筋分解を防ぐ
トレーニングだけに限りませんが、運動などで疲労すると、身体はそれをストレスだと感じ、ストレスに対抗するエネルギーを作りだそうとします。
その際に筋肉を分解し、グルタミンを取り出し、エネルギーの材料にしようとします。
これに対抗するために、外部からグルタミンを摂取することで筋肉の分解を防ぐことができます。
上述のとおり、アナボリックな効果は認めれれていませんが、一部の論文では、十分な量のグルタミンが存在することで、mTORの活性化を促すことが示されていたりもします。
しかしグルタミンの主な働きとしては、筋分解であるカタボリックを防止する点にあります。
免疫機能を高める
好中球やマクロファージ、リンパ球といった免疫細胞は、グルタミンをエネルギーとしています。
そのため、グルタミンが不足すると免疫細胞のエネルギー源が減ってしまうという事になります。
前述のとおり、グルタミンはストレス下で消費されるため、トレーニング直後は免疫細胞にエネルギーが行かない状態になり、免疫力が落ちてしまうのです。
これが筋トレをすると風邪をひきやすくなることの裏付けです。
このような理由から、グルタミンを摂取することで免疫レベルが高まり、風邪を引きにくくなったり、ケガからの回復を早めたりすることに寄与するのです。
その他エネルギー源となる
上述しているとおり、免疫細胞のエネルギーになるほか、腸などの消化管の粘膜細胞の主なエネルギー源でもあります。
抗炎症作用なども、まず腸管のエネルギーになることからの波及である可能性が高いです。
腸管にエネルギーが供給されれば腸の炎症が抑制され、全身にポジティブな効果が波及するといった流れです。
筋肉痛の軽減と回復促進
グルタミン摂取群とそうでない群で筋肉痛などを観測した研究では、グルタミン摂取群のほうの筋肉痛が減少していたというものもあります。
摂取タイミング容量
タイミング
僕はかなり強く、トレーニング直後のタイミングでグルタミンを摂取することをオススメしています。
理由は以下のとおり
- 胃腸の血流が筋肉に集中、かつ交感神経が興奮しておりプロテインといえど消化吸収が難しい
- 最新科学ではトレ直後のプロテインにメリットはない
- グルタミンならば消化の必要がなく迅速に吸収される
- 筋分解抑制と弱っている免疫機能の保護に効果的
プロテインのゴールデンタイムがあるだろ?と疑問に思うかたもいるかもしれません。
しかし、もはやプロテインを焦って飲むメリットはありません。
トレーニング直後は、グルタミンで、筋分解の抑制と低下している免疫ケアを優先し、血流が戻った2、30分後のタイミングでプロテインを摂取することをオススメします。
プロテインのゴールデンタイムなどについての詳細は以前の記事もご参考に。

容量
- トレーニング直後に10~15g程度
- 上記で下痢をしてしまう場合は、5~7gを小分けに(浸透圧が理由で一度に大量摂取することで下痢になる場合がある)
ホエイプロテインなどを摂取する場合は、それらにもグルタミンが含まれています。
1日の必要量はそれらを計算に入れて考えるべきです。
メタ分析からは、一日にトータル20~30g程度のグルタミンを摂取することで、十分な効果が期待できそうです。
ホエイプロテインの場合、100gあたりに含まれるグルタミンは5g弱です。
グルタミン酸が体内でグルタミンに変換される分や、食事から摂取するグルタミンを考慮し、かつ、一日にホエイプロテインを50~100g飲むと仮定した場合、
サプリメントとしてのグルタミンは10g~15g程度で十分かと思います。
僕の体感
個人的にも、トレーニング直後グルタミン摂取は非常にポジティブな体感があります。
体調を崩しにくくなった
まずは、グルタミンを摂取していなかった時と比べると、体調が悪いかなと感じることが極端に減りました。
一度グルタミンを切らした際に、3ヶ月ほど検証をしてみましたが、風邪っぽいなという微妙な不快感のようなものが生じました。
(僕は他にもビタミンなどをとっており、その効果か大きく体調を壊すことはないです)
しかし、グルタミンをトレ後に摂取してる場合は明らかにそのような不調も感じません。
下痢をしなくなった
僕はもとから胃腸があまり強くはありませんが、トレーニング直後にプロテインを飲んでいた時は、頻繁に下痢になっていました。
しかし、トレーニング直後はグルタミンで、血流が戻った2、30分後のタイミングでプロテインを摂取するようになってからは、胃腸の不快感や下痢になることが本当になくなりました。
グルタミンをとらずとも、焦ってプロテインは飲まないほうが良いと僕は考えています。
トレーニング直後にプロテインを飲んで下痢になるかたは時間をおくことをぜひ試してみてください。
入手方法
個人的にはマイプロテインのものを使ったこともあるし、iHerbではカリフォルニアゴールドニュートリション、マッスルファームのものを使ったこともあります。
今使っているのはこちらのマッスルファームのものです。
Optimumの商品は言わずもがなのメーカーですし、セールなども多く、グラムあたりで見るとお得に買えることも多いです。
MusclePharm, Essentials, Glutamine, Unflavored
全てポジティブな影響を感じているので、気軽に選んでもらっても良いかもです。
アマゾンでも購入できるようなので、気になるかたはぜひチェックしてみてください!
本日のまとめ
- トレーニング直後に10~15g程度
- 筋分解抑制と弱っている免疫機能の保護に効果的
- 筋肉痛の軽減、回復の促進
- エビデンスはないが筋肥大の可能性も
今回はグルタミンについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
身体が強く、体調は崩さないというかたにはもしかしたら、必要ないものかもしれませんね。
ハードにトレーニングをするようになって、体調を崩しやすくなったかた、スポーツをしていて風邪をひきやすいと感じているかた、などはそこまで高価なサプリではないので、試してみる価値はあるかもしれません。
他にもこちらの記事ではエビデンスベースで効果があるとされているサプリを紹介しています。よかったら見てみてください。
